機能強化加算とは
厚生労働省の告示には、こう書かれています。
別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(許可病床数が200床未満の病院又は診療所に限る。)において初診を行った場合は、機能強化加算として、80点を所定点数に加算する。
ポイントは3つです。届出が要ること、200床未満の病院か診療所に限られること、そして初診のときだけであることです。大学病院や大きな総合病院では付きません。
いくら増えるか
80点、つまり総額800円です。窓口で払うのは自己負担の割合ぶんです。
| 負担割合 | 窓口で増える額 |
|---|---|
| 3割 | 240円 |
| 2割 | 160円 |
| 1割 | 80円 |
初診料への加算なので、同じ病気で通い続けているあいだは付きません。ただし、治って一度終診となったあとに別の病気で新たにかかった場合は、また初診になります。
届け出るための条件
この加算は、単独では届け出られません。地域包括診療加算という別の届出があることが前提になっています。通知の条件はこうです。
(1) 診療所又は許可病床数が200床未満の病院であること。
(2) 次のいずれかを満たしていること。
ア 地域包括診療加算1に係る届出を行っている保険医療機関であること。
イ 地域包括診療加算2に係る届出を行っており、かつ、直近1年間において一定の実績があること。
つまり、機能強化加算がある医療機関は、地域包括診療加算も届け出ているということです。地域包括診療加算のほうは、高血圧症・糖尿病・脂質異常症・認知症などの慢性疾患を持つ患者を継続的に診るための加算で、再診時に算定されます。
| 加算 | 点数 |
|---|---|
| 地域包括診療加算1(認知症を有する患者等) | 38点 |
| 地域包括診療加算1(その他の慢性疾患等) | 28点 |
全国でどれくらいあるか
当サイトが取り込んだ全国8つの地方厚生局の名簿(医科90,480件)での届出状況です。
| 届出 | 届出のある医療機関 | 割合 |
|---|---|---|
| 機能強化加算 | 17,260件 | 19.1% |
| 地域包括診療加算 | 6,969件 | 7.7% |
| 地域包括診療料 | 299件 | 0.3% |
およそ5軒に1軒が機能強化加算を届け出ています。届出のある医療機関はかかりつけ医機能の届出がある医療機関から地域別に探せます。
なお、機能強化加算の届出数(17,260件)が地域包括診療加算の届出数(6,969件)を上回っています。地域包括診療料や有床診療所向けの別の届出でも要件を満たせるためです。
この加算があると何が違うのか
制度上、機能強化加算を届け出た医療機関には、かかりつけ医としての役割が期待されています。具体的には、患者が受診している他の医療機関や処方されている薬をまとめて把握すること、健康診断の結果や健康相談に対応すること、必要に応じて専門の医療機関に紹介することなどです。
ただし、この加算があるからといって、その医療機関が優れているという意味ではありません。届出は、体制を整えて届け出たという事実を示すものです。実際にどこまで相談に乗ってもらえるかは、医療機関ごとに、また医師との関係によって変わります。
機能強化加算を算定する医療機関は、かかりつけ医としての機能について院内に掲示することが求められています。初診の際に説明を受けたり、待合室に掲示があったりするはずです。気になることがあれば、その場で尋ねてみてください。
この届出から分からないこと
当サイトが載せているのは届出の事実だけです。次のことは名簿からは分かりません。
- その医療機関が新しい患者を受け入れているかどうか
- 特定の病気について診てもらえるかどうか
- 予約が要るかどうか、待ち時間がどれくらいか
受診の前には、必ず医療機関に直接ご確認ください。